母は太陽、父は地球。

われわれが天に頂く太陽も、46億年前に他の恒星と同じように生まれました。そして、それを構成する物質は水素やヘリウムだけではなく、炭素、水素、珪素、鉄などを含んでいます。これはかつて存在し、すでに寿命を終えた恒星の中で核融合によって作られた物です。その物質の一部は、恒星本体に取り込まれず、恒星の周りを輪のようにぐるぐる回っていきました。その物質も、自らの重力によって、恒星の周りを回りつつ集まってゆき、惑星を構成していきます。惑星同士も衝突を繰り返し、ある程度の大きさを持った惑星にまとまりました。ここでは、地球と金星がそれに当たります。この程度の大きさになると、気体の大気を十分に保持できようになります。はじめは、恒星を構成するのと同じ、水素やヘリウムの残りかすがその大気を担いました。続いて、隕石が衝突したときに、地球が形成される際に地球の中に取り込まれた、あるいは隕石自身に含まれた炭素や酸素、窒素などを地表に放出し、炭素と酸素で二酸化炭素が、水素と酸素で水蒸気が作られ、大気の主成分を担うようになります。隕石の衝突が一段落し、地表の温度がある程度下がってくると、大気中の水蒸気が水になり、雨となって陸に降り、海を形成します。海は地球をすべて多い付くし、地表のさまざまな物質を溶かし込み、生物を生み出すゆりかごとなります。