さかなさかなさかなー

デボン紀に入って繁栄した魚たち。はじめは顎をもたず、ぽかんと丸い口をしていた魚たち、あごを手に入れ、サメのような軟骨ではなく、硬い骨を手に入れ、凛々しいいでたち。既に浸透圧の差を乗り越え、淡水の川へも進出していた彼らにとって、もはや競争から逃げ込む場所はありませんでした。さまざまに多様化した彼らのなかには、全長10mに達する物もいて、激しい弱肉強食の競争を繰り広げていました。そんななか、とある川に、ちょっと変わった魚がいました。その魚は2つの点で変わっていました。1つ目は、空気から直接酸素を取り入れるための肺を持っていたことです。これは、川が干上がったり、川の水の酸素が無くなったりしてえらで呼吸できなくなったとき、再び呼吸できるようになるまでのつなぎに使っていたと思われます。もうひとつは、ヒレが大きく、そこに筋肉や骨が通っていたことです。これは水草などをかきわけるときに使ったと思われます。さて、この川も魚たちが激しい競争を繰り広げていて、水の中のえさの量は少々不足気味、この魚もお腹をすかせて困っていました。そこで、水上に進出していた昆虫を食べようと、水上に大きく身を乗り出しました。記念すべき大地への第一歩です!!。しかし残念ながら、水上に出たはいいものの、まだ筋力が弱く、自由に歩けません。何とか戻ろうとじたばたしてみましたが、うまくいきません。むしろ川から離れていきます・゚・(ノД`)・゚・。そしてこの魚は水に戻れないまま餓死してしまいました。彼らの仲間の子孫から、本格的に陸上に進出できる両棲類が誕生するには、まだまだ時を経ないといけないようです。しかし急がなくてはなりません。なぜならこのあと、魚の世界に大絶滅が訪れるからです。